石油や天然ガスなどのエネルギー、大豆やとうもろこしなどの穀物、砂糖やコーヒーなどの農産物、アルミニウムや銅、亜鉛などの非鉄金属、金や銀などの貴金属といった、一般に「商品(コモディティー)」と呼ばれる取引対象の先物やインデックスに投資すること。近年、欧米の先進国を中心に、年金基金などの機関投資家で拡大している。こうしたコモディティーはその価格変動性(ボラティリティー)は大きいものの、伝統的な運用対象である株式や債券の価格変動とは相関が低いこと、すなわちポートフォリオの分散効果を高めることが期待され注目が高まってきた。また、アジアなどの新興国の経済発展や人口増加などに伴う需要の高まりで、資源や食品などの価格上昇(インフレ)が今後見込まれるとした場合、インフレ・ヘッジの役割も期待し得る。ただ、株価が大幅に下落した2008年の金融危機では、約半年間で7割も下落したコモディティー・インデックスもあり、コモディティーと株価とは低相関であるという考え方が、必ずしも妥当とは言えなくなった、という評価も出ている。