上海証券取引所と香港取引所との間で相互に証券取引・決済を可能にするシステムのこと。2014年11月に運用が開始され、世界の投資家は香港を経由し、上海市場に上場する人民元建て株式(A株)を自由に売買できるようになった。従前は、外国人が上海市場に上場する人民元建て株式に投資するためには、適格機関投資家(→「QFII」)の資格を取得する必要があった。他方で、中国本土の投資家が香港市場に上場する株式を売買するためには、現金口座に50万元以上の残高を保有するなど一定の条件を満たす必要がある。上海香港ストックコネクトの構築は、人民元の国際化の促進、両市場の流動性の向上や投資家層の拡大等を狙いとしており、双方にとってメリットがある取り組みである。相互取引による投資金額には上限が設けられている。15年1月時点で、香港サイドから上海株への投資額は3000億元、1日当たりでは130億元が上限である。上海サイドから香港株への投資額は2500億元、1日当たりでは105億元が上限である。