外国為替取引には大きく分けて、銀行間取引(インターバンク取引)と、個人、商社、メーカーなどの顧客と銀行の間の取引(対顧客取引)とがある。日本の外国為替市場は、株式市場に見られるような、特定の場所や建物はなく、電話や情報通信ネットワークを使って取引が行われている。しかし、こうした外国為替取引のうち銀行間の取引が行われる場を抽象的にインターバンク市場、また銀行と顧客との取引が行われる場を対顧客市場とよぶ。日本銀行は為替レートの変動を安定化するため、外国為替市場で外貨の売買を行っているが、これは「公的介入」ないしは「市場介入」とよばれ、インターバンク市場で行われる。