アメリカで2012年末から13年初めにかけ、大型減税の期限が切れ、歳出の強制削減が始まることにより、急激な財政引き締めが起こり、アメリカ経済に大きな悪影響が出るとの懸念。ブッシュ前大統領が始めた大型減税は10年末に2年間の延長が決まったが、12年末に終了し実質的な増税になる。さらに、11年に成立した財政赤字の削減をめざす予算管理法により、13年から21年までの9年間で1兆2000億ドル(約94兆円)の強制的な歳出削減が開始され、国防費などの政府の歳出が自動的にカットされる計画。予算管理法や税法の改正などをしなければ、アメリカ経済だけでなく世界経済にも影響が出かねないため、国際社会で注視され、アメリカ大統領選挙の争点の一つとなった。2カ月延期されたものの、13年3月にアメリカ連邦予算を総額1兆2000億ドル削減することをアメリカ政府に義務付ける制度が発効。