決済手段であるお金を受け払いしたり、証券を受け渡したりするための仕組み。決済システムのうち、資金を受け払いする仕組みが資金決済システム、また証券を受け渡すための仕組みが証券決済システム。コンピューター・ネットワーク等の物理的なものの他、契約、慣行上のルールや関係法令も包含する場合も。日本の主たる決済システムとしては、最終的な資金決済を行う日本銀行(日銀)の当座預金決済制度(日銀ネット当座預金系)、全国銀行協会(全銀協)等が運営主体である振り込み・送金等を担う内国為替制度(全銀システム)、外国為替取引の円決済を担う外国為替円決済制度(外為円決済システム)、および手形・小切手等の決済を担う手形交換制度(手形交換所)。証券決済システムでは日銀の国債振替決済制度(日銀ネット)、株式等の決済を担う証券保管振替制度(ほふり)。代表的な海外の決済システムでは、アメリカでは、日銀ネット当座預金系にあたる中央銀行(FRB)のFed Wire(Federal Reserve Communications Sysem)、外為円決済にあたるCHIPS(Clearing House Interbank Payments System)。同様に、ヨーロッパでは欧州中央銀行(ECB)のTARGET(Trans-European Automated Real-Time Gross Settlement Express Transfersystem)とEURO1。他には外為決済専門決済システムのCLS(Continuous Linked Settlement)などがある。