CLS銀行(Continuous Linked Settlement bank)とは、外国為替決済におけるヘルシュタット・リスク(時差により増幅された外為決済リスク)の削減を目的としたクロスボーダー他通貨決済システムで、外国為替取引の決済に特化し、アメリカFRBより特別目的銀行の免許を取得。共同出資のCLS Group Holdingsが運営。2002年9月にアメリカドル、ユーロ、日本円、イギリスポンド、スイスフラン、カナダドル、オーストラリアドルの7通貨で開業し、現在は17通貨に拡大。仕組みは、外国為替取引における2通貨(売渡通貨と買受通貨)の同時決済(PVP:payment vs payment)を連続的に実施。CLS銀行は、取扱通貨を発行する各中央銀行に口座を保有し、各中央銀行の重なった営業時間帯で決済することによって、ファイナリティー(決済完了性)を取得可能。CLS銀行のメンバーには、CLS銀行に口座を開設し直接決済を行うセトルメントメンバーと、セトルメントメンバーの口座を通じて決済を行うユーザーメンバー、ほかに一般顧客であるサードパーティーがある。