中国が進める内陸部開発政策の西部大開発で軸となる地域発展戦略の一つ。成都、重慶両市を中心とする33都市から構成され、総面積は約20万平方キロメートルを超える。第11次5カ年計画では、関中-天水経済区、広西チュワン族自治区北部湾経済区と並ぶ西部大開発の3大重点経済区と位置づけられているが、発展のための諸条件が整っていることから、西部経済の中心として重要な経済区とされる。計画は2010年に国務院により承認された。こうした経済区は、かつての経済発展を主目的としたモデルと異なり、発展によって生じた貧富の格差や環境破壊などの社会問題の改善を図りながら、成長発展を図ることに特色がある。成都-重慶経済区でも、都市と農村の統一発展モデル区、長江上流の生態安全保障区などの建設が織り込まれている。