2013年に中国の習近平国家主席が、一帯として「シルクロード経済ベルト」を、一路として「海上シルクロード経済」を提起した、東アジア経済圏、中央アジア経済圏とヨーロッパ経済圏を結ぶ構想。シルクロード経済ベルトは、三つのルートからなる。第1に中国→中央アジア→ロシア→ヨーロッパ・バルト海、第2に中国→中央アジア→西アジア→ペルシャ湾→地中海、第3に中国→東南アジア→南アジア→インド洋である。海上シルクロード経済は、二つのルートからなる。第1に中国沿海港→南シナ海→インド洋→ヨーロッパ、第2に中国沿海港→南シナ海→南太平洋である。協力の重点分野としては、五つが挙げられている。第1に、マクロ経済政策に関して交流する仕組みを作る。第2に、インフラ整備として交通、エネルギー、通信などを進める。第3に、自由貿易区の建設などにより中国と投資受け入れ国の2国間の投資を奨励する。第4に、AIIB、新開発銀行、シルクロード基金などの金融を融通する。第5に、留学生、観光、科学技術などの交流を進める。このうち、特に重要な役割はインフラ整備で、交通、通信などの整備について、国内、国間の連結性(コネクティビティー)を強化する形で推進するとしている。