従来のブラウン管(CRT cathode-ray tube)型テレビの奥行き(厚み)が50~60センチあるのに対して、10センチ程度に収められ、省スペースに配慮したテレビ。平面画像表示装置(FPD flat panel display)の技術革新が壁掛けテレビの期待を可能にした。テレビ放送のデジタル化が始まり、DVDの普及と合わせて大画面・高機能の液晶テレビやプラズマテレビの需要が急成長している。また、次世代ディスプレー技術として、有機EL(→「有機ELディスプレー」)やFED(field emission display 電界放出型ディスプレー)、DLP(digital light processing)なども注目されている。有機ELテレビはソニーが07年12月に世界初の商品(画面サイズ11型、厚み3ミリ)を発売したが、10年国内販売終了。キヤノンと東芝が共同開発を進めてきた高精細・省電力のSED(surface-conduction electron-emitter display 表面電界ディスプレー)テレビは、07年に東芝が、10年にキヤノンが事業化から撤退した。有機ELテレビは立体視可能な3次元(3D)テレビとしての優位性も高い。