水田農業の閉塞状況を打開して未来を切り開くために、水田農業政策・コメ政策を大転換することにより、2010年までに「コメづくりのあるべき姿」の実現を目指したもの(02年12月農林水産省決定)。改革の目標は、第一に、消費者の多様な需要に応え、かつプロの農業経営者の成長・拡大を支援し、食料の安定供給体制を構築すること、第二に、生産者が自主的・主体的調整体制に転換し、農業経営者の創意工夫が生かせるようにすることである。そのために、生産調整は面積配分から生産者による数量調整方式に転換し、地域の発想で構造改革に取り組める「産地づくり推進交付金」などの地域提案型の助成体系を構築する。また、(1)産直の促進、表示の信頼性の確保、危機管理体制の整備など流通制度の改革、(2)担い手の経営安定・育成など生産構造の改革(→「担い手経営安定新法」)、(3)多面的機能の発揮、自給率の向上のために水田の利活用の推進を図る対策が講じられる。