集落を単位として、個々の農家が農地や機械・施設の利用、生産活動などを相互に補完するというように、農業生産過程の一部または全部を合意に基づき共同ないし統一して行う営農。機械・施設の共同利用にとどまるものから、土地利用調整を基礎にした集団栽培、1集落1農場経営に至るまで、営農形態は多様である。農家の兼業化の進展、農業従事者の不足と高齢化のなかで、集落営農は、農業生産の継続により耕作放棄地(過去1年間作付けせず今後作付けする意思のない土地)の発生を防止し、また農地の合理的利用にも道を開き、機械・施設利用の効率化にも大きな効果を発揮している。さらに、2002年12月策定の米政策改革大綱で、水田農業の担い手確保の一環として、一元的な経理や法人化計画を持つなど一定の要件を満たす集落営農の経営体を集落型経営体として各種の支援を行うことが決められた。