別の植物の遺伝子を組み込むことによって、害虫や除草剤への耐性を強めるなど、省力やコスト低減などに役立つよう改良された作物。消費者は、安全性への不安からそれらを原料とした食品のGM表示の義務付けを求めている。EUは1997年6月、遺伝子組み換え農産物を使用した場合の表示の一部義務付けを決め、98年9月に施行している。さらに2003年7月、欧州議会はあらゆる食品・飼料に表示を義務付け、トレーサビリティー(→「トレーサビリティー・システム」)の確立を盛り込んだ法案を可決した。また、コーデックス委員会(FAO/WHO合同食品規格委員会)も、1998年6月、遺伝子組み換え農産物の「有機農産物」表示を認めないことを決めている。日本でも、2001年4月から一部の加工食品について、組み換え原料を使用しているものには使用がわかる表示を義務づけている(08年度時点で32品目)。