2008年6月18日に成立した、2008年食料・保全・エネルギー法(新農業法)のこと。2002年農業法(→「アメリカ農業法(2002年の)」)に代わるもので、予算規模は5年間で2850億ドル(約30兆円)。農業法はアメリカの農業政策を規定する法律の一つで、おおむね5年ごとに制定される。2002年農業法は、07年9月30日が期限になっていたが、新農業法の内容が改革に欠けるとして大統領による拒否権発動の可能性もあり、両院協議会の調整に時間がかかった。新農業法の内容は、多くが2002年農業法を踏襲するものであるが、大きく異なるのは収入変動のリスクを軽減する「平均作物収入・選択支払い」(ACRE Average Crop Revenue Election)の導入、バイオ燃料政策としてエタノール等の税制措置(税還付と輸入関税)が盛り込まれた点である。