農林漁業等の振興、農山漁村等の活性化および消費者の利益の増進を図るとともに、食料自給率の向上および環境への負荷低減に寄与することを目的として、(1)地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等に関する施策と、(2)地域の農林水産物利用促進に関する施策を総合的に推進することを定めた法律。2010年11月成立。(1)は農林漁業の6次産業化、(2)は主に地産地消の推進を企図する。(1)では、地域における創意工夫を生かしつつ、農林漁業者等が必要に応じて農林漁業者等以外の者の協力を得て主体的に行う取り組みに対し、国が集中的かつ効果的に支援することが定められた。生産・加工・販売において一体的に取り組む総合化事業計画を作成した農林漁業者等は、農林水産大臣の認定を条件に、無利子の農業改良資金の貸し付けや農地転用許可等の支援を受けられる。また、地域資源を有効活用する農林漁業等の総合化に資する研究開発・成果利用事業計画を作成した民間事業者等も、主務大臣の認定を条件に同様の支援を受けられる。一方、(2)では、必要な基盤整備、直売所・学校給食等における地域農林水産物の利用促進、地域需要等に対応した農林水産物の安定的な供給の確保、地域の農林水産物の利用の取り組みを通じた食育の推進等が明記された。