複数の企業が共同で工事を受注し施工するために結成する組織(ジョイントベンチャー)。1930年代のアメリカのフーバーダムでは、その巨大さから資金とリスクの分散を目的に5社の共同企業体が結成された。日本では50年の沖縄米軍基地工事が最初とされる。その後、大規模工事、技術的難度の高い工事の円滑施工および中小企業、特に地元企業の工事参加を目的に公共工事で活用されてきた。特定の工事の円滑施工が目的の特定JV(特定建設工事共同企業体)と中小企業が継続的協業により競争力を高めるための経常JV(経常建設共同企業体)があり、共同施工方式(甲型)と分担施工方式(乙型)に分かれる。建設会社の技術力向上や入札談合の温床との批判から取り扱いの見直しが進められている。なお、民間工事に見られるJVは、営業競争の結果を示す一面もある。