建設工事の価格見積もりにおいて、従来行っている資材単価の積み上げによる積算方法ではなく、過去の契約実績のデータベースから工種(ユニット)ごとの単価(ユニットプライス)を設定して、それに施工数量を乗じて積算する方法。国土交通省が「公共事業コスト構造改革プログラム」の一環として、2004年度後半に7件の新設舗装工事を対象にして試行的に導入した。この方式は、より市場(取引)価格を反映させるとともに、積算単価の透明性の向上、積算業務の省力化などの効果を狙うものだが、予定価格の上限拘束性が存在し、落札率や過去の実績単価が積算根拠になるならば、予定価格は毎回下落し、何もしなくても年々下落してしまうとの懸念が示され、建設業界からは不安の声が上がっている。また、建設工事は全く同じ条件下で施工されることはほとんどなく、類似の工事実績に基づいて単価を設定した場合の、実際との乖離調整が必要。さらに、建築工事の場合、内装や仕上げなど工種が多く、工事費目が細分化されているため、そのユニットをどれくらいの種類と大きさでまとめるか検討する必要もある。