エレベーター（昇降機）が安全かつ正常に作動するために設けられる装置やその技術。昇降機に関する安全装置の設置基準については、建築基準法施行令129条の3～129条の13の3に記述されている。その具体的な昇降機の構造としては、(1)かごと一緒に動く内扉と各フロアに設置している外側の扉があり、停止階では両方の扉が連動して完全に閉まらない限りエレベーターは動かない。(2)外扉が閉まっている状態では常にロックがかかっており、かごが到着した時に、外側扉のロック機構を解除する仕組みになっているため、かごが到着していないフロアの外側扉が不用意に開くことはない。(3)昇降速度については調速機により状況に応じて減速し、非常ブレーキをかけ、また、瞬時に停止するような非常止め安全装置を設けている。しかしながら、各安全装置自体の劣化の進行や、制御盤に収納されているマイクロプロセッサーのプログラムソフトに不備があれば、正常な作動は困難になる。