ユニバーサルサービスの提供事業者に対して、不採算地域のサービス提供や低廉な料金水準を実現するための補助金提供の原資を、関連する事業の売り上げの一部をプールした基金によって行うこと。日本の情報通信産業におけるユニバーサルサービス基金は、NTT東西が電話サービスを提供する際にとくに費用が高いと認められた地域に対して、電話番号を利用して提供されるサービスの売り上げの一部を拠出することとしている。また、総務省の「郵便におけるリザーブドエリアと競争政策に関する研究会」報告書でも、郵政民営化に向けて郵便のユニバーサルサービス基金を用意しておくことが望ましいと結論づけられた。ユニバーサルサービス実現のための基金以外の方式では、事業者の採算部門の黒字で不採算部門を賄う内部相互補助が代表的である。