2015年ごろをめどに日本のすべての世帯におけるブロードバンド利用の実現を掲げた構想。具体的には15年ごろをめどに、(1)超高速ブロードバンドのインフラ整備率を現状の90%から100%へ、(2)超高速ブロードバンドの利用率を現状の30%から100%へと引き上げる目標が掲げられている。総務省「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」(以下、ITタスクフォース)は、10年11月に「光の道」構想実現に向けた最終報告書を公表。同報告書では、「光の道」構想の実現に向け、(1)超高速ブロードバンドの未整備地域における「ICT利活用基盤」の整備の推進、(2)NTTのあり方を含めた競争政策の推進、(3)規制改革等によるIT利活用の促進を政策の3本柱として推進してくことを明記している。なお、ITタスクフォースでは、(2)については、「光アクセス会社」(NTT東西のアクセス回線部門を資本分離して設立)も議論の俎上(そじょう)に上げられたが、最終報告書においては、事業成立の可能性等を踏まえ不確実性が高いとし、光アクセス会社の設立は見送りとなった。また、(3)については、医療、教育、行政等の分野における規制改革を通じ、超高速ブロードバンドの利活用の向上を図るとされている。