アメリカにおいてインターネット事業者によるウェブ上での追尾・追跡（トラッキング）を消費者が拒否できる仕組みをいう。追跡禁止などと訳される。2010年からアメリカ連邦取引委員会（FTC）は、オンラインプライバシーに関する基本方針として、このDo Not Trackの仕組みによる自主規制を推奨してきた。12年3月の最終報告では、「12年末までに効果的で使いやすいDo Not Trackオプションを消費者に提供できるようになると確信している」との見解を示した。また、12年2月、アメリカ大統領名で公開された、消費者プライバシー権利章典の草案においても、「個人によるコントロール」として、消費者は事業者が収集する自身の個人データをコントロールする権利を持つ、ということで、Do Not Trackの概念を明確化した。しかし、同憲章は事業者に対して法的拘束力を持つものではない。アメリカのアップル、マイクロソフト、Mozilla社などの大手事業者は、自主的にDo Not Track機能を実装している。