共有価値創造（creating shared value）のこと。共通価値創造ともいう。経済的成長と社会的発展を結び付けた考え方であり、企業にとっての価値を生み出すとともに、社会にとっての価値も生み出そうとする。省エネや環境に配慮した製品、高齢社会に向けた製品が市場側で支持され、そうした製品を市場に送り出している企業は大きな成果を上げている。今日の企業の成長にとって、この共有価値創造は重要な視点の一つになっている。2011年、マイケル・ポーター（Michael Porter）とマーク・クラマー（Mark Kramer）によって『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌で提唱された。以前からポーターによって主張されていた、企業の社会的責任（CSR）について企業価値引き上げのための投資として捉える戦略的CSRを発展させたもの。機能的価値に加えて社会的価値を提供することの必要性を訴えているフィリップ・コトラー（Philip Kotler）らのマーケティング3.0の主張とも類似している。