需要家が電力消費を削減すると、その削減分量だけ発電が回避されていることから、電力消費削減が発電と同等の価値を持つ、とする考え方。1980年代後半にアメリカのロッキーマウンテン研究所のエイモリー・ロビンス博士により提唱された。一般に言われるネガワット取引とは、電力供給力が不足する時間帯において、電力会社から需要家に電力需要削減を要請し、電力削減分を買い取る取引のことを表し、インセンティブ(意欲刺激)型のデマンドレスポンスとも言え、その活用方法も系統運用者によりさまざまである。日本においては、電力系統上における役割の定義としては負荷調整契約と似ているが、2012年夏季に関西電力が実施したネガワット取引を例にとると、電力会社とアグリゲータ間の契約も可能となっている点や、需要家やアグリゲータから削減単価が提示され取引が決定するという点は負荷調整契約と大きく異なっている。