ドローンは、使われる用途などで少しずつ定義が異なるが、2015年12月に施行された改正航空法では、ドローン(無人航空機)は、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であって、構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作または自動操縦により飛行させることができるもの、とされている。10年代前半に急速に普及が進んだこともあり、法的な整備が普及を追随する状況にある。世界的にドローンが注目を集めるきっかけとなったのは、13年12月にアメリカのアマゾン・ドット・コムがドローンを活用した配送サービスを発表したことにある。発表段階では実用化は先の話である印象が強かったが、14年には早くもカナダで配送テストをスタートさせている。日本においては、15年4月に首相官邸の屋上に落下したドローンが、放射性物質を含む容器を搭載していたことが大々的に報じられ、世間に注目されるきっかけとなった。現状においては、ラジコン飛行機よりも小型のドローンが販売されていることを考えると、ドローンがもたらす企業活動の可能性や効果を具体的に検討する段階にまで進んでいると理解できる。