同一内容の発明が二以上存在する場合、どちらに特許を付与するかの考え方において、先発明主義では最初に発明した人に特許を与える一方、先願主義では、最初に特許出願をした人に特許を与える。先発明主義の場合、特許取得後に先に発明したと訴えを起こされるリスクや、誰が発明者かの審査に時間がかかるなど、問題点も多かった。アメリカは19世紀以来、先発明主義を採用してきたが、2011年9月16日にオバマ大統領が特許法改正法案に署名したことで、国際的に主流である先願主義を導入することになった。13年に施行。先進国では唯一の先発明主義国であったアメリカが先願主義を採用することで、国際的な特許紛争件数は減少するとみられ、特許出願戦略や事業展開もより容易になることが期待される。