平等(equal)とは各人が同じ権利をもつことをいう。現実には機会の平等と結果の平等、算術的平等と(能力などに応じた)均分的平等など、多様で対立する平等概念が論じられ、公正や公平(fair)という言葉で要約される。そして平等(ないし公正、公平)に処理する場合には弁明は不必要である場合が多い。逆に不平等(不公正、不公平)に処理する場合には、それによって利益を得るものが弁明を行う義務を負うのが普通である。平等、公正、公平の要求は左翼ないし急進派から出ると考えられがちであるが、すべての秩序は例外を少なく、つまり、ことを平等に扱うことを前提にするから、平等原理は秩序の安定にも必要である。