フランス大革命の後、革命以前の社会は「旧体制(アンシャン・レジーム)」とよばれるようになり、当然に革命以後の社会は、新しい体制とよばれるようになった。戦後の日本について、経済復興、沖縄返還、あるいは冷戦終結等の節目で「戦後は終わった」と唱えられ、それぞれの場合に戦前のレジーム、戦後のレジームは何であったかが議論された。2007年参議院選挙を前に安倍首相は、憲法改正、教育改革などの体制変革を争点として打ち出し、「戦後レジームからの脱却」を提唱したが、数人の閣僚の不手際や年金問題が選挙の争点になり、脱却論は影を薄めてしまった。