タッチパネルに触れて投票するなどの電子機器による投票。開票事務の迅速化、疑問票の減少、人件費等の経費の節減等のメリットがある。情報化社会の進展、有権者増などを背景に、最近この投票方式を導入する国が増加する傾向にあり、わが国でも第153国会(2001年)で電子投票の導入を定めた公職選挙法特例法(電子投票法)が成立、導入のための条例を定めた地方自治体で、地方議会議員選挙や地方首長選挙の際に電子投票が可能になった(当分の間、国政選挙は対象外)。02年6月23日に行われた岡山県新見市の市長選・市議選を皮切りに、05年6月の青森県六戸町の町長選まで、合計13回の地方選で実施されてきた。しかし、03年7月の岐阜県可児市での市議選で投票機にトラブルが発生し、04年3月に名古屋高裁でこの選挙を無効とする判決が出され、さらに翌05年7月に最高裁が県選管の上告を棄却する決定を出すなどもあり、地方自治体の電子投票導入への動きは鈍い。