行政機関が国民の自発的協力を前提にして一定の政策目的を実現するために働きかけを行うこと。行政指導のうちには、勧告、指示などといった法律上の規定に基づいて行われるものもあるが、大半は各府省設置法上の所掌事務に基づき、法律上の権限を有しない行為として行われる。協力の要請や勧めを受ける国民の側は、その役所の意図に応ずるか否かを任意で決めることができる。しかし、行政指導の妙味は、国民の側が自主的かつ自発的に従う形を整えつつ、役所の意図が実現されていくところにある。例:コムスンの介護保険事業譲渡に関する厚労省の指導、力士死亡事件にかかわる日本相撲協会(財団法人)に対する文部科学省の指導。