個々の民間有識者を無給非常勤の条件で、地域における国の行政の末端業務を委嘱する、日本独特の民間人材の活用法。例としては、要生活保護者に関する調査、相談、通報などを通じて福祉事務所などに協力する、任期3年の民生委員(厚生労働大臣委嘱、約22万4000人=児童委員を兼ねる。各市区町村ごとの定数は知事が定める)、犯罪を犯した者の保護観察や更生支援を行う、任期2年の保護司(法務大臣委嘱、約4万9000人)、人権思想の普及高揚と人権侵犯事件の調査、通報などを行う、任期3年の人権擁護委員(法務大臣委嘱で市町村に置かれている。約1万4000人)、行政運営に関する問い合わせ、苦情、要望などの相談に応じ、管区行政評価局に連絡をする、任期2年の行政相談委員(総務大臣委嘱、約5000人)があり、協力活動に対しては実費弁償程度の金銭が支払われるが、原則として自発的協力の意思に支えられている。行政委嘱ボランティアとも呼ばれる。市町村からの推薦に基づき一定の審査を経て委嘱される。最近は、例えば法務省のまとめでは、2012年12月1日現在、保護司の数は4万7975(速報値)となり、3年間で1000人近く減少。減少は特に都市部で顕著となっており、人材確保が大きな課題。