任用とは職員の採用、昇任、降任および転任を含む人事制度とその運用をさす。任用は国家公務員法に準拠し、受験成績、勤務成績その他の能力の実証に基づいて行われなければならず、国民は、平等に競争試験や選考を経て公務につくことができる。採用試験には一般と特殊の区別があり、前者は人事院が直接試験し、後者は人事院が採用官庁に委託して行われるもの(航空管制官など)と特定の官庁が独自に行うもの(防衛省職員など)がある。1985年度から採用制度が変わり、国家公務員上級甲種が国家公務員採用1種に、上級乙種と中級が採用2種に、そして初級が採用3種となった。このうち一般の採用1種試験は大学での専攻に合わせて13に区分されて行われ、合格者は人事院から採用官庁に推薦される。採用者はおおむね本府省に採用され、将来の幹部の地位を約束される。また2種は主として地方出先機関の中堅幹部要員として採用される。なお、2000年11月公布の「一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律」により専門能力をもつ民間人の任期付採用・中途採用が図られている。