一定の職位以上の高級官僚を閣僚とその進退をともにさせる人事制度。2001年1月の中央省庁再編に伴い、政治任用の枠は各府省の副大臣や政務官、首相の補佐官などに広がったが、事務次官・局長・審議官などすべての職員が生涯職となっており、その人事は「事務方」が握っている。政策の最終担保は人事だといわれ、幹部職員の人事の決め方は「政官」関係の骨格をなしている。この改革のために、審議官級以上の高級官僚の任免権を各府省大臣から内閣総理大臣に移すこと、これらの高級官僚の職位には行政機関の内外から自由に人材を登用できる「自由任用」制にすること、各府省の一定の高級官僚の職位は、閣僚とその進退をともにする「政治任用」制とすることなどが問題提起されている。