郵便・郵便貯金・簡易保険の郵政三事業は、2001年から03年までは総務省の下に設置された郵政事業庁へ移された。02年通常国会で郵政関連法が成立。03年4月に日本郵政公社が発足。国の独占事業だった信書(はがき・封書)の集配事業に民間企業が参入できる免許制度が創設。公社の職員は国家公務員の身分を特別に付与され、04年3月末で職員総数27万1368人、全国に約2万4700の郵便局、うち1万8935が地域社会と結びついている特定郵便局。03年度末で郵便ポストは18万6200本。この公社を07年4月に解散し、国が100%出資する持ち株会社の下に、郵便、郵便貯金、郵便保険(簡保)、窓口ネットワーク(郵便局網)の4事業別に分社化するという郵政民営化関連法案は、05年7月5日、衆院本会議では自民党議員37人が反対票を投じ、わずか5票差で可決されたが、同年8月9日の参院本会議では自民党から22人の反対、8人の欠席・棄権が出て否決された。時の小泉純一郎総理は、郵政民営化の是非を直接国民に問いたいとし、直ちに衆院を解散した。9月11日の総選挙では自民党が圧勝し、民営化は確実となった。07年10月の民営化に向けた準備企画会社「日本郵政」が06年1月に発足。07年10月1日、郵政民営化がスタートした。日本郵政株式会社とその子会社である郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険、及び独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が、日本郵政公社の業務等を承継した。これにより約27万人の国家公務員である公社職員は非公務員となった。