2009年6月成立。11年4月をめどに施行（一部先行）。不適切な文書管理や国立公文書館への移管が進まない等の問題を解消し、国民の貴重な共有財産としての公文書を十全に管理・保存し後世に伝えることを国の重要な責務、と規定。法律のポイントは、(1)統一的な管理ルールを法令で規定し、国立公文書館との事前協議で各府省の文書管理規則の案を作成、(2)各府省で移管か廃棄かを早期に設定し、歴史資料として重要な行政文書ファイル等はすべて移管するというレコードスケジュールの導入、(3)府省内の管理状況報告の義務付けや内閣府による実地調査・勧告制度の新設というコンプライアンスの確保、(4)公文書管理委員会の新設による外部有識者の知見の活用と国立公文書館の機能強化、(5)利用請求権の新設・デジタルアーカイブ化の促進・独立行政法人の文書の移管など歴史公文書等の国民の利用促進。