地方自治法でいう普通地方公共団体の長で、都道府県知事・市町村長のこと。東京特別区の区長も1975年以降直接公選となったので、これに含まれる。外部に対して自治体を代表するとともに、自治体の執行機関を統括する。第二次大戦後の改革で知事・市町村長がともに直接公選の制度になり、首長主義または大統領制型の政府機構、二元代表機構とも呼んでいる。50年代には知事公選制の存廃が地方制度改革の重要問題になったが、その後は自治体の行政機能の増大に伴って、首長の政治・行政上の役割が大きくなり、むしろ首長主導の自治体運営といった性格が強くなっている。60年代後半から70年代には革新系の首長が増えたが、その後は中央省庁の幹部職員、副知事・助役などを経た実務家型の首長が多くなっている。