2011年3月11日の東日本大震災により発生した東京電力福島第一原子力発電所事故により、長期避難を余儀なくされる住民が、別の自治体にまとまって生活拠点をつくる構想。放射線量が高く、帰還の見通しが不透明な福島県双葉郡内の4町(浪江町、双葉町、大熊町、富岡町)を中心に検討されている。元の町と避難先の町の二つに住民登録をし、避難先で住民サービスを受け、町の運営にも参加する。いつか元の町に帰還する。その日まで「仮の町」で生活するというのがこの構想の発想。しかし、「仮の町」をどの市町村につくるのか、そこが受け入れてくれるのかが問題になる。また、「仮の町」の住宅などの公共施設を集約型で設置するのか、分散型にするのかも課題である。受け入れ市町村の住民感情や受け入れ後の住民間の関係など課題は少なくない。