1997年6月のデンバー・サミットで、改善の方向に動き出した日ロ関係は、11月1日から2日にかけてロシアのクラスノヤルスクで行われた橋本・エリツィン会談で、大きく前進することとなった。この「ネクタイなし」の首脳会談で、両首脳は、「東京宣言に基づき、2000年までに平和条約を締結するよう全力を尽くす」ことで合意したのであった。さらに、両首脳は、経済分野での協力として、(1)投資協力イニシアチブ、(2)ロシアの国際経済体制への統合の促進、(3)改革支援の拡充、(4)企業経営者養成計画、(5)エネルギー対話の強化、(6)原子力の平和利用のための協力、の6項目を内容とする橋本・エリツィン・プランを策定した。