2007年5月、ハイリゲンダム・サミットを前に、安倍晋三首相が打ち出した環境外交の目標。08年の北海道洞爺湖サミットの主催国として、地球環境問題に関してリーダーシップを発揮するため、安倍首相はこの演説で、2050年までに温暖化ガスを50%削減することを世界全体の目標とすべきであると提案した。この目標を実現するために、安倍首相は、三つの原則をかかげた。第1は「主要排出国が全て参加し、京都議定書を超え、世界全体での排出削減につながること」、第2は「各国の事情に配慮した柔軟かつ多様性のある枠組みとすること」、第3は「省エネなどの技術を活かし、環境保全と経済発展とを両立すること」というものであった。安倍政権の目標であった「美しい国」にひっかけて、日本語では「美しい星50」という標語が使われていたが、英語のCool Earth 50の方がよくできた標語であった。「冷やす」と「格好いい」との掛け言葉、50年までに50%という掛け言葉と二つの掛け言葉からなる標語であった。福田政権になってからは、徐々に「クールアース50」と言われるようになってきている。