アメリカでは、1947年の国家安全保障法に基づき、国家安全保障会議(NSC)が設置され、軍事のみならず外交、経済、情報、科学技術などを総合した戦略が策定・遂行されてきた。アメリカ以外にもロシアや中国、イギリス、韓国、台湾などにも同様の会議と事務局がある。日本では、2006年の第1次安倍晋三内閣で設置が検討され衆議院に法案も提出されたが、07年に福田康夫内閣によって撤回された。13年に第2次安倍内閣が再び日本版NSC創設のための関連法案を提出し、同年11月に成立して、12月に旧来の安全保障会議が国家安全保障会議となり、その事務局として約60人からなる国家安全保障局が発足した。初代事務局長は元外務事務次官の谷内正太郎。また、国家安全保障担当の首相補佐官も置かれている。NSCでは、通常時は首相、官房長官、外相、防衛相による4大臣会合が2週間に一度もたれ、必要時には9大臣会合、緊急時には緊急事態会合がもたれる。