日米両政府が平時から情報共有を強化し、切れ目のない、実効的な、すべての関係機関を含む政府全体にわたる同盟内の調整を確保するための仕組み。2015年4月に日米安全保障協議委員会(2+2)で了承された新「日米防衛協力のための指針」にその設置と活用の方針が明記され、同年11月に防衛協力小委員会(SDC)で合意された。自衛隊および米軍の活動に関する政策調整を行う「同盟調整グループ(ACG)」(日米両政府の外交、防衛関係部局の局長級、課長級、担当級などから構成)が、日米地位協定の実施に関する政策調整を行う「日米合同委員会(JC)」(代表は外務省北米局長と在日米軍副司令官)および「共同運用調整所(BOCC)」(統合幕僚監部および各幕僚監部の代表と太平洋軍司令部および在日米軍司令部の代表から構成。自衛隊および米軍の活動に関する運用面の調整を担当)との間で相互調整、情報交換等を行い、緊密に調整することになっている。BOCCは、各自衛隊および米軍各軍レベルでの2国間調整を促進する「各自衛隊及び米軍各軍間の調整所(CCCs)」との間で相互調整、情報交換等を行う。16年9月、北朝鮮による核実験と累次のミサイル発射実験を踏まえて、日米両政府はこの枠組みで局長級のテレビ会議を実施し、関連情報を共有するとともに同盟としての対応を協議している。