組閣は内閣総理大臣が新しい内閣を組織することである。組閣当日、官邸の玄関前では組閣模様を取材するために報道各社が待機することが慣例となっている。報道陣が見守る中、自民党政権下では、まず、総理大臣が首相官邸に与党自民党の幹事長・総務会長・政調会長・参議院議員会長の党四役を呼び、そこに新官房長官が加わって組閣本部ができる。組閣本部では従来は総理があらかじめ用意した組閣プランに基づき協議が行われ、必要に応じて各派閥の領袖との間で電話で調整も行われていたが、小泉内閣以後は総理があらかじめ考えていた組閣プランに従って閣僚が指名されるようになった。調整が終わった段階で内閣官房長官が記者団に対して閣僚名簿を発表する。これと並行して国務大臣予定者が官邸に呼ばれ(これを呼び込みという)、総理から国務大臣に任命される。新国務大臣はそのあと記者会見に臨み、就任の抱負を述べたあと、総理大臣とともに皇居に赴き、総理大臣の任命式(親任式)と大臣の認証式を済ませる(内閣改造の場合には任命式は行われない)。そして、再び首相官邸に戻ったところで正式に担当する省庁の大臣に補任されたのち、初閣議に臨む。閣議終了後、官邸ホール階段で記念撮影を行うことが慣例となっている。ただし、細川内閣では首相官邸の中庭で記念撮影が行われた。その後、閣僚たちは担当官庁に赴き、そこで改めて記者会見を行い、新大臣の抱負を再び語る。こうして、一連の組閣の手続きが終了する。