「国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するため、当面の任務と状況とに応じそのつどの判断で最も適当と認められる方法により機動的に使用する経費」(1984年政府答弁書)で、内閣官房長官が管理している。正式の名称は内閣官房報償費といい、国の予算にもかかわらず、その使途は公表されていない。2002年度予算で見ると総額は約15億円で、これから内閣情報調査室や首相外遊経費などを除いた約12億円がいわゆる機密費となる。官房機密費の使途は公表されていないが、国会対策や、野党やマスコミへの対策のほか、海外出張をする国会議員へのせんべつ、外国からの賓客への贈呈品や接待などに使われている。また、内閣によっては、短命であった石橋内閣のように、政権交代の間際に官房機密費をすべて使い切ってしまったという話も残されている。