総選挙を経て2014年12月24日に発足、15年10月7日、16年8月3日、17年8月3日に改造された内閣。第3次内閣は自公連立と骨格人事が維持され前内閣との継続性が強い。経済政策はアベノミクスの基本線を維持したものの、デフレ脱却が遅れるなど問題も見られ、消費税率引き上げの19年への再延期を決めた。従前の地方創生政策に加え、一億総活躍社会の実現、働き方改革、人づくり革命を掲げ、女性活躍推進、企業への賃上げ要請、同一労働同一賃金など中道左派的な政策をも推進した。集団的自衛権の一部行使を可能とする安全保障関連法案を15年9月に成立させたが、国論を二分する状況を招いたほか、安倍首相は憲法改正への意欲を明確にした。また意向表明を受けて17年には天皇の退位への道筋を付けた。15年の伊勢志摩サミットをはじめ外交に力を入れ、トランプ政権誕生を経てもアメリカとの協力関係を維持して、中国や韓国との関係改善に動いたが、中国の拡張政策や北朝鮮の核ミサイル開発による挑発が続いた。17年の通常国会は森友学園や加計学園への優遇疑惑から人気が急落したが、内閣改造で体制を立て直した。