北朝鮮は2003年1月に核不拡散条約(NPT)からの脱退を通告し、05年2月に核兵器の保有を宣言した。アメリカ、北朝鮮、中国、日本、韓国、ロシアの6者協議が03年8月より開始され、05年9月には北朝鮮がすべての核計画を放棄すること、アメリカは北朝鮮を攻撃する意図がないことなどを含む共同声明が発表された。その後06年10月6日に北朝鮮は核実験を実施した07年に入り、アメリカが北朝鮮との交渉を開始し、2月13日には「初期段階の措置」に合意した。08年6月に北朝鮮の核計画の申告に対し、アメリカは北朝鮮のテロ支援国家指定解除を、10月に決定した。しかしアメリカのオバマ政権が発足した後、北朝鮮は09年4月5日に長距離弾道ミサイルを発射し、それを非難する国連安全保障理事会(安保理)議長声明に対して、6者協議への不参加を表明した。5月25日には2回目の核実験を実施し、安保理は新たな制裁決議案を採択した。13年2月12日に北朝鮮は3度目の核実験を実施し、小型化および軽量化を発表した。安保理は3月7日に中国を含む全会一致で決議を採択し、実験を最も強い言葉で非難するとともに、これまでの制裁を一層強化し、核・ミサイル開発につながる資金、資産の移動を禁止し、禁止物質を積んでいると疑われる船舶の貨物検査を義務的なものにした。