アメリカが2001年末に議会に提出し、02年初めに8年ぶりに発表したもので、核戦略、核政策、核軍縮政策の基礎となる。脅威の対象は、ロシアからテロリストやならず者国家に移行し、相互確証破壊(MAD;mutual assured destruction)から脱却し、新たな3本柱として、核および非核兵器による攻撃力、ミサイル防衛による防衛力、防衛インフラ整備が強調される。戦略核兵器は削減されるが、地下深くにある堅固な標的を破壊するという目的が重視され、新たな戦術核兵器の開発と製造、そのための核実験再開の可能性も言及されていた。