核兵器の材料となる高濃縮ウランやプルトニウムの生産停止を目的とする条約であり、核軍備競争の量的側面を規制するものである。正式名称は「兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT ; Fissile Material Cut-off Treaty)」。即時の交渉開始が1995年NPT再検討会議で合意されたが、正式の交渉はまだ開始されていない。主な理由は、軍縮会議(CD)での交渉を核軍縮や宇宙軍拡競争防止など他の議題と関連づける主張があることである。オバマ大統領の積極的な態度もあり、2009年5月に軍縮会議はこの条約の交渉開始に合意したが、手続きをめぐってパキスタンなどが強く反対したため交渉は開始されず、2015年3月現在、未発効である。