1957年に原子力平和利用の推進と軍事利用への転用防止のために設置された国際機関で、核不拡散条約(NPT)との関連などで核査察(保障措置)を実施している。近年、新たな核拡散の危険に対し、国際協調主義の立場から拡散防止に重要な役割を果たしているとして、2005年10月にノーベル平和賞がIAEAと当時の事務局長エルバラダイに与えられた。09年12月からの新しい事務局長として、日本の天野之弥ウィーン代表部大使が選出された。11年3月の東京電力福島原発事故を契機とし、国際的な原子力安全を強化するため、IAEA理事会は同年9月13日に「原子力安全に関するIAEA行動計画」を承認した。