国連海洋法条約第76条第8項および附属書IIによって設置された国際機関。沿岸国から提出された、大陸棚の延長に関するデータを検討し、勧告を行うことを任務とする。地質学や地球物理学、水路学の専門家21人で構成され、委員の任期は5年。再選も可能。委員会で海底の地形が200カイリを超えて自然に延びていると認められれば、沿岸国は200カイリの大陸棚を最大350カイリまで設定できる。また、委員会の勧告について意見の相違がある場合には、合理的期間内に再申請を行える。沿岸国が委員会の勧告に基づいて設定した大陸棚の限界は、最終的かつ拘束力を有するものとされる。日本政府は2008年11月に、委員会に7海域(約74万平方キロ)の大陸棚延長を申請した。12年4月、委員会は四国海盆海域、小笠原海台海域、南硫黄島海域、沖大東海嶺南方海域の4海域(約31万平方キロ)について大陸棚の延長を認める勧告を行った一方で、南鳥島海域と茂木海山海域の2海域については延長を認めない勧告を行った。残る九州・パラオ海嶺南部海域については審査先送りとした。同年12月には中国と韓国が、それぞれ沖縄トラフまでの大陸棚延長を委員会に申請した。