2005年1月、アメリカのライス新国務長官(当時)が上院公聴会でキューバ、ミャンマー、北朝鮮、イラン、ベラルーシ、ジンバブエを名指しで呼んだ言葉であり、ライス長官は圧政に対抗して自由の拡大と民主化を対外政策の目標に掲げた。こうした姿勢は民主党にも存在し、1994年1月、ビル・クリントン元大統領の演説において初めて使った「ならず者国家」(rogue state)という、国内で人権を抑圧し、テロリストを支援したり大量破壊兵器を保有しようとしたりする国家を指す言葉とも共通性がある。クリントン政権下ではイラク、イラン、北朝鮮、リビア、シリア、スーダン、キューバの7カ国が指定された。ブッシュ(息子)政権発足後、2002年年頭教書演説では特にイラク、イラン、北朝鮮を名指しして「悪の枢軸(axis of evil)」と呼び、ならず者国家やテロリストによる攻撃は抑止不能であり、予防的にその脅威を除去するしかないという見解(ブッシュ・ドクトリン)を表明し、大きな論争を呼び起こした。