軍事革命(RMA)の考え方を促し、活用する現実的施策。RMAが長期的な大変化(2020年代に完結すると予想されている)に対して、トランスフォーメーションは中期的(2010年頃まで)に起こる著しい変化。その変化はRMAと同様、兵器技術、運用、組織等にわたり、単なる「近代化」以上のものを指す。ただし、トランスフォーメーションを、RMAと同意語と見なしたり、反対に「近代化」と見たりする識者も少なくない。1990年代末以降、トランスフォーメーションの呼称で米軍が開始した具体的施策として、次のようなものがある。(1) C4ISR兵器の強化、特にそれらのネットワーク化の推進、(2)遠征軍的な性格の強化、特に前方展開基地の防衛と紛争地域への迅速な展開、(3)革新的な火力プラットフォームの開発・装備化、(4)特殊行動部隊の増強等。