軍隊や警察等において次のような特殊任務を遂行するために組織・装備化された小編成の部隊。(1)襲撃、追跡等の直接的攻撃行動、(2)センサーの設置、目標捕捉、攻撃後の損害評価等の偵察行動、(3)政治的に不安定な地域における政権転覆・破壊工作、(4)外国の軍隊・民兵・警察等に対する訓練・助言、(5)軍隊と一般国民等との良好な関係を確立・活用する民生活動、(6)心理戦の遂行、(7)対テロ行動、(8)大量破壊兵器の拡散阻止、(9)敵の情報システムの破壊等の情報戦の遂行、(10)対麻薬取引、人道支援、救難活動等。日本には、陸上自衛隊の特殊作戦群(約300人)、海上自衛隊の特別警備隊(SBU)、警察の特殊急襲部隊(SAT)、海上保安庁の特殊警備隊(SST)がある。米軍の特殊行動部隊(約4万7000人)として、陸軍には、特殊部隊(グリーン・ベレー)、レンジャー部隊、特殊行動航空部隊、民生部隊、心理戦部隊、特殊任務部隊(デルタ・フォース)等、海軍には、SEAL(Sea, Air & Land)チーム、特殊ボート部隊等、空軍には、特殊行動ウイング、特殊行動グループ等がある。米軍はアフガニスタン、イラクでの特殊行動部隊の成果を踏まえ、その増強を主要なトランスフォーメーションと捉えている。